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自動車保険の更新で高くなったら?継続と乗り換えの判断手順

自動車保険の更新で高くなったときに、補償・自己負担・年間総額を比較する図

更新案内を確かめ、同じ保険期間の補償と年間総額で比べる

無事故でも、割引や保険料の計算基準などが変わると、保険料が上がることがある。

更新案内の保険料が高くなり、今の会社を続けるか迷っている人に向けた記事です。1年契約の満期更新を中心に、値上がりの要因と契約条件を確かめ、比較表で次の1年間の補償・自己負担・年間総額を比べます。

私と妻で車を2台持っており、自動車保険は毎年見積もりを取り直して保険料を比較しています。

この記事でわかること

  • 値上がりだけで乗り換えを決めず、今の会社の更新見積もりと、同じ保険期間の他社見積もりを比べる
  • 無事故でも割引や保険料の計算基準が変わると、保険料が上がる場合がある。更新案内の変更点を調べ、分からなければ契約先に聞く
  • 保険料が安くても、補償が狭い・免責が高い場合がある。年間総額と補償・自己負担の違いを比較表に書く
  • 候補が分からなければ一括見積もりも使える。届いた条件で比べ直し、継続・条件の調整・乗り換えを判断する

自動車保険の更新で高くなった理由を確認する

更新案内で値上がりの理由が読み取れないときは、今の保険会社や代理店に問い合わせます。

無事故でも保険料が上がることがある

ソニー損保の公式FAQでは、事故や契約内容の変更がなくても保険料が上がる要因として、次の例を挙げています。

  • 割引の変化:新規契約と継続契約のインターネット割引額の違いや、新車割引・ゴールド免許割引などの終了
  • 契約距離区分の変化:走行実績に応じ、更新後に保険料が高い距離区分へ変わる場合
  • 記名被保険者(主に車を使用する人)の年齢:商品や年齢条件によっては、年齢が上がることで保険料が高くなる場合
  • 保険料の改定:保険金の支払実績などに基づく見直し
  • 型式別料率クラスの見直し:自分が事故を起こしていなくても、車の型式ごとの保険金の支払いなどの実績に基づく、保険料の区分が変わる場合

これは同社の説明による例です。適用される区分や割引、改定内容は保険会社・商品・保険始期日(補償が始まる日)によって違います。

前年との差の確認と、更新先の比較を分ける

値上がりの理由を調べるときは、現在の契約と更新案内の等級・事故有係数適用期間、割引、補償、運転者の条件などを照合します。

「等級」は、事故歴などに応じた保険料の割引・割増の区分です。「事故有係数適用期間」は、過去の事故により「事故あり」の割引・割増率が適用される期間です。金額だけを見て、原因を一つに決めつけないようにします。

他社へ乗り換えるかを決める比較では、今の会社の更新見積もりと、他社の同じ保険期間の見積もりを使います。前年に払った保険料との差を、そのまま乗り換えによる節約額にはしません。

他社と比べる前に契約条件と必要な補償をそろえる

現在の保険証券や契約内容を表示できる画面と、更新案内を用意します。実際に車を使う人や用途に合わせて条件を確かめ、必要な補償を把握してから他社の見積もりを取ります。

ソニー損保の乗換え案内では、見積もりには現在の保険証券など、申込みには車検証・走行距離・運転免許証などの情報が必要とされています。見積もり先の案内に沿って、入力に必要な情報をそろえます。

車・運転者・使用目的を確認する

比較する項目確認する内容
車の情報型式、初度登録年月など、入力する車の情報が同じか
契約者・記名被保険者契約者と記名被保険者(主に車を使用する人)を区別し、実際の利用状況に合っているか
運転者の範囲・年齢条件本人、配偶者、その他の家族など、運転する人が補償の対象になるか
使用目的・走行距離使用目的が各社の基準に合っているか。走行距離は過去の実績か今後の予想かを確認したか
等級・事故の情報現在と更新後のどちらの等級を入力する欄か。事故歴や事故有係数適用期間も合っているか
保険期間同じ保険期間を比べているか。現在の補償終了日時と、新契約の補償開始日時に空白がないか

SBI損保では、使用目的や運転者の限定、等級などを保険料に反映すると案内しています。ただし、区分や入力方法は各社で同じとは限りません。たとえば、ソニー損保の見積もりでは「現在の等級」を入力し、更新案内に書かれた次の等級と区別します。

走行距離は、ソニー損保では今後1年間の予想、SBI損保では申込手続日から過去1年間の実績を使います。各社が指定する期間の走行距離を入力するため、同じ数字をそのまま使えるとは限りません。

保険料を下げるために運転者の範囲を実際より狭く設定したり、各社の基準で通勤・通学使用に該当する車を日常・レジャー使用として入力したりすると、必要な補償を受けられないおそれがあります。会社ごとの区分に合わせながら、実際に車を使う条件をそろえて比較します。

日本損害保険協会は、保険会社によって、同じ名称でも補償内容が異なる場合があると案内しています。名前と保険料に加え、補償される事故、保険金額、対象となる人や車を比べます。

対人・対物賠償と人身傷害などの補償を比べる

対人賠償は、事故で他人を死傷させ、法律上の賠償責任を負ったときの補償です。対物賠償は、事故で他人の車や建物などを壊し、法律上の賠償責任を負ったときの補償です。人身傷害は、運転者や同乗者など契約で対象になる人の、事故によるけがや死亡などの損害に備える補償です。

今の契約の対人賠償・対物賠償の保険金額、人身傷害などの補償額と範囲、付いている特約を把握します。他社の見積もりが届いたら、必要な補償や特約が含まれているかを照合します。

特約は、基本の契約に補償などを追加したり、内容を変えたりするための決まりです。補償や特約の名称だけでは違いがわからない場合は、各社の補償説明や重要事項説明書を確認します。今の契約と異なる補償を選ぶ場合は、違いをメモしてから保険料を比べます。

車両保険は、補償範囲・保険金額・免責金額を比べる

車両保険は、契約の対象となる車の損害に備える補償です。付ける場合は、次の3点を比較します。

  • 補償範囲:どの事故や損害が対象になるか
  • 保険金額:車の損害に対して、いくらまで補償されるか
  • 免責金額:保険を使う際に、いくらを自己負担するか

SBI損保の車両保険には、補償範囲の異なる種類があり、免責金額も選択できます。免責金額は、保険期間中の1回目の事故と2回目以降で異なる設定があります。

SBI損保では、車を修理できない場合や、修理費が車の時価額(事故時点の車の価値)以上になる場合を「全損」と説明しています。全損の場合は、免責金額を差し引きません。他社と比較する際は、金額に加え、それぞれの会社で免責が適用される条件も照合します。

たとえば、保険料が安い見積もりでは、補償される事故の範囲が狭くなっている場合があります。免責金額を高くして保険料が下がる場合は、事故時の自己負担額と、その金額が適用される条件も確認します。保険料と合わせて、修理費などを家計から出せるかを考えます。

車2台の家庭は特約の対象と重複を確かめる

車を2台持っている家庭では、それぞれの車の補償に加えて、家族も補償の対象になる特約を確認します。個人賠償責任や弁護士費用などの特約は、契約によって、別の車や家族の事故まで対象になる場合があります。

ソニー損保は、同じ記名被保険者で複数の自動車保険を契約する場合などについて、特約の重複を案内しています。一方、記名被保険者が異なる場合や補償の種類が異なる場合は、同じ扱いになるとは限りません。

特約を外す前に、対象となる人・車・事故を比べる

特約が2つあっても、補償内容が同じとは限りません。片方を外せるか判断する前に、契約ごとに次の内容を比べます。

  • 対象になる人:記名被保険者や家族がどこまで含まれるか
  • 対象になる車:別の車を運転した場合も補償されるか
  • 対象になる事故:どのような事故が補償されるか

自動車保険以外の契約に似た補償が付いている場合も、対象と条件が同じかを確認します。判断できない部分は、現在の会社と見積もり先に問い合わせます。

問い合わせるときは、特約名、各契約の記名被保険者、契約先を伝えます。次の質問は、弁護士費用特約を確認する場合の問い合わせ例です。

「夫婦で車を2台所有し、それぞれ自動車保険を契約しています。各契約の記名被保険者と契約先は、次のとおりです。この弁護士費用特約を片方から外した場合、夫婦と2台の車について、誰のどのような事故が対象になりますか?」

特約名は、確認する契約の名称に合わせます。別会社で契約している場合は、それぞれの会社に、残る補償と外す補償の対象を確認します。

家族の補償をまとめて付けた契約を解約したり、別の会社へ切り替えたりすると、残る契約だけでは補償が不足することがあります。どちらの契約に必要な特約を残すかを、切替えと合わせて確認します。

比較先を探すときは個別の公式サイトと一括見積もりを使い分ける

比較したい保険会社が決まっている場合は、各社の公式サイトで個別に見積もりを取れます。複数社の候補をまとめて探す場合は、一括見積もりサービスを使う方法もあります。利用できる会社、入力できる補償や特約、結果の届き方はサービスによって異なります。

すでに比較したい会社の見積もりがそろっている場合は、次の章の比較表へ記入して、更新案と見比べられます。

一括見積もりは比較候補を集めるために使う

一括見積もりを使っても、必要な補償をすべて同じ条件で指定できるとは限りません。見積もりに希望する補償が含まれていない場合や、保険金額・免責金額をそろえられない場合は、保険会社や代理店に相談します。調整できる場合は、変更後の見積もりで比較します。

入力内容と各社の見積もり提供基準によっては、見積もりを出す会社が少ない場合や、見積もりを受け取れない場合もあります。

インズウェブの費用・連絡方法と利用前の注意

インズウェブの一括見積もりは無料で、見積もり後に契約する義務はありません。結果は、依頼完了後、数日中に保険会社や代理店からメールまたは郵送で届くと案内されています。内容確認の電話が入る場合があります。

インズウェブでは、2台以上を同時に見積もることはできません。1台目の見積もりを依頼した後、保険会社や代理店に複数台所有していることを伝えて相談します。

  • 見積もり依頼が完了した後
    依頼はキャンセルできません。依頼後の要望は、見積もり依頼を受け取った保険会社や代理店へ直接伝えます。
  • 見積もり予約を取り消すとき
    見積もり依頼が実行される前の予約は、予約完了メールのURLから取り消せます。
  • 満期日や希望する補償開始日を過ぎているとき
    インズウェブは利用できません。保険会社や代理店へ直接相談します。

インズウェブで見積もる場合は、現在の保険証券・車検証・運転免許証を手元に用意すると、入力する情報を確かめながら進められます。

契約する場合は、見積もりを比較して選んだ保険会社や代理店へ直接申し込みます。

出典

届いた見積もりと更新案を年間総額で比べる

条件と補償を確認できたら、今の会社の更新見積もりと他社の見積もりを並べ、同じ保険期間の補償・免責・年間総額を比べます。月払いと年払いを比べるときも、見積書にある年間の支払総額と支払回数を確認します。

私の場合は、毎年各社の保険料を比べ、同じ補償内容で安い会社へ切り替えることを基本にしています。

SBI損保は、年払いと月払いで年間保険料が異なる場合があると説明しています。

また、保険契約上の分割払いと、クレジットカード会社の分割払いは別です。後者を使う場合は、カード会社の手数料なども確認します。

そろえられない条件は、比較表に違いを書く

各社の商品が完全に同じとは限りません。そろえられる条件はそろえ、違いがある項目は比較表に書き出します。比較表は車1台につき1つ作り、車・運転者・使用目的・保険期間などの共通条件を表の上に書き添えます。

次の表の「—」は記入欄です。表の項目をメモアプリや紙に写して使えます。まだ他社の見積もりがない段階では、今の会社の更新見積もり欄だけを先に埋めておけます。

比較表は横にスクロールできます。スマホでは左右に動かして、今の会社・A社・B社の欄を確認してください。

比較する項目今の会社の更新見積もりA社B社
年間の支払総額・支払方法・支払回数———
対人・対物賠償の保険金額———
人身傷害の保険金額・補償範囲———
車両保険の範囲・保険金額———
車両保険の免責:1回目/2回目以降・適用条件———
必要な特約・対象になる人や車———
事故時の窓口・付帯サービス(受付方法・ロードサービスなど)———
見積もりの期限・割引条件(申込時期・方法など)———
そろえられなかった条件———

インズウェブの取扱範囲の説明でも、入力した内容と提供される見積もりの車両保険金額・免責金額などが一致しない場合があるとされています。入力時にそろえたつもりでも、届いた見積書に書かれた条件を確認します。

保険料が安くても、自己負担が増えている架空例

見積書の横に、今の会社の更新見積もりと異なる補償範囲や免責金額を書き添えます。次は説明用の架空例で、筆者の実際の見積もりではありません。同じ車・運転者・保険期間で、車両保険の免責以外の条件をそろえたと仮定します。

比較する項目今の会社の更新見積もりA社の見積もり
年間の支払総額60,000円52,000円
車両保険の免責:1回目5万円10万円
車両保険の免責:2回目以降10万円10万円

A社は年間8,000円安い一方、1回目の免責金額は5万円高い設定です。A社でも免責金額を1回目5万円・2回目以降10万円にそろえられるか確認し、そろえられる場合は変更後の保険料を比べます。

免責10万円の契約を選ぶ場合は、事故時の自己負担としてその金額を家計から出せるかも考えます。

実際の自己負担は、損害額や免責の適用条件によって異なります。全損時など、免責金額が適用されない場合もあるため、見積書と各社の補償説明で条件を確認します。

事故時の窓口や付帯サービスも、自分が必要とする対応の有無で比べます。申込時期や申込方法を変える場合は、同じ割引が適用されるか、見積もりどおりの保険料になるかを確かめます。

年払いの総額が低くても、一度に支払うことで手元資金が不足するなら、支払方法を含めて検討します。保険料の差だけでなく、必要な補償と支払いやすさを確認して、継続か切替えかを判断します。

毎月の収支と年払いへの備えを確かめる方法は、「家計を見える化する」にまとめています。

継続・条件の調整・乗り換えをどう判断するか

  • 必要な補償と支払条件が合い、他社の年間総額が低い場合
    事故時の対応や自己負担も比べ、切替条件を確かめたうえで乗り換えを検討します。
  • 保険料は低いものの、補償が狭い・免責金額が高い場合
    条件を調整できるか問い合わせ、調整後の見積もりで比べます。異なる条件を選ぶ場合は、増える自己負担も含めて判断します。
  • 今の会社の更新案が、必要な補償や支払い方に合う場合
    乗り換えず、今の会社で継続する方法もあります。値上がりしたことだけでは、乗り換えが有利とは判断できません。

乗り換えを決めたら満期に合わせて補償をつなぐ

満期で他社へ切り替える場合は、新しい契約の開始日を現在の契約の満期日に合わせます。日付に加えて、新契約の補償開始時刻と旧契約の補償終了時刻も照合します。申込みの期限や保険料の支払いなど、契約成立に必要な手続きは見積もり先の案内に従います。

現在の会社へ連絡が必要かは、契約によって異なります。ソニー損保の乗換え案内でも、旧契約に自動継続の特約などがある場合は、継続を止める連絡が必要とされています。他社に申し込んでも旧契約が自動的に終了するとは限らないため、更新案内と契約条件を確認します。

満期の切替えと、保険期間の途中での解約は分けて考えます。途中で切り替える場合は、解約返戻金や等級の扱いなども確認が必要です。解約返戻金は、解約時に支払済みの保険料から戻ることがあるお金です。満期更新の見積もりと同じ条件になるとは限りません。

新しい契約の内容と、契約が成立していることを確認し、必要な場合は旧契約の継続を止める手続きを行います。車2台の特約を整理する場合は、この時点でも、残る契約に必要な補償があるかを確認します。

よくある質問

自動車保険は毎年、会社を変えたほうが安いですか?

毎年切り替えるほうが安いとは限りません。今の会社の更新見積もりと他社の見積もりを、契約条件・補償・年間の支払総額で比べます。保険料の比較と、実際に会社を切り替える判断は別です。

車両保険を外した見積もりが安ければ、外してもよいですか?

車両保険を外すと、自分の車の損害についてその補償を受けられなくなります。保険料の差だけでなく、修理や買替えに必要なお金を家計から出せるか、どの損害に備えたいかを確認して判断します。

車が2台あれば、特約はどちらか1台に付ければよいですか?

すべての特約を1台にまとめられるわけではありません。記名被保険者、対象となる家族や車、事故の範囲などによって異なります。特約を付けた契約を解約したり他社に切り替えたりする場合も、残る契約にその補償を付ける必要があるか確認します。

保険会社を変えると、等級や事故歴はどうなりますか?

引継ぎの条件を満たせば、他社へ切り替えても等級や事故歴は引き継がれます。会社を変えても事故歴がリセットされるわけではありません。契約の間隔や変更内容などによって扱いが異なるため、切替先で引継ぎの条件を確認します。

まとめ

更新で保険料が高くなったら、現在の契約から何が変わったかを更新案内で確かめます。そのうえで、今の会社の更新見積もりと他社の見積もりを同じ保険期間で比べます。補償範囲・免責・特約と年間総額を照合し、今の会社で継続する場合も含めて判断します。

他社の見積もりがまだなければ見積もりの取得方法を選び、すでにそろっていれば比較表に条件の違いを書き込めます。車2台の家庭は特約の対象も確かめ、乗り換えを決めた場合は補償の開始・終了日時を合わせます。

※掲載内容は2026年10月5日に確認した情報をもとにしています。等級・事故歴の引継ぎは2026年10月15日、更新時の値上がり要因とインズウェブの利用条件・見積もりの取扱範囲は2026年10月16日に追加確認しました。補償・特約・割引・手続きの条件は、保険会社や保険始期日によって異なります。申込み時の重要事項説明書・約款などで確認してください。

出典

この記事を書いた人

たっくー

たっくー

元税務担当
確定申告受付1,000件以上
投資14年

元・自治体職員。税務の窓口で確定申告を1,000件以上受け付けてきました。今は会社員です。副業のネットショップでは、年間売上約814万円を経験しました。ブログも運営し、投資歴は14年です。こうした実体験をもとに、副業や税金、家計管理など、お金のことを書いています。

※個別の税務相談は、税理士や税目に応じた担当窓口へ。