迷ったらSBI証券。ドコモの銀行や三井住友カード(NL)と連携できる
楽天カード・楽天銀行・楽天市場を使うなら、楽天証券。
初めて証券口座を作るなら、手数料が安く、開設手続きを自宅で済ませられるネット証券が候補になります。ここでは「SBI証券」と「楽天証券」の2社を比べます。私は投資を14年続けていて、普段使っているドコモの銀行(旧・住信SBIネット銀行)や三井住友カード(NL)と連携できるSBI証券を使っています。
この記事でわかること
- 比べる基準は5つ
手数料/取扱商品/ポイント・クレカ積立/銀行との連携/アプリの使いやすさ - 大きな差がつくのは2つだけ
保有ポイントの対象になる投信はSBI証券が多く、1株からのリアルタイム売買は楽天証券がしやすい - タイプ別の選び方
ドコモの銀行や三井住友カード(NL)ならSBI証券、楽天経済圏なら楽天証券 - 証券口座は1つに絞る
2社に分けると、損益通算に確定申告が必要になる - 証券口座で気をつける税金
特定口座の選び方、NISAの配当の受け取り方、損が出た年の確定申告
なぜ「ネット証券」なのか
- 手数料が安い
ネット証券は店舗運営費や人件費を抑えられる分、売買手数料を低くでき、低コストの商品も扱っています。長期の積立では、手数料が高いほど資産から多く差し引かれ、手元に残る金額が少なくなります。 - 営業を受けずに自分で選べる
窓口では、すすめられた商品をその場で決めてしまうことがあります。ネット証券なら、商品を自分のペースで比べられます。 - スマホで完結する
口座開設から積立の設定まで、自宅ですべて手続きできます。
投資に回す金額の決め方を、「浮いたお金の使い道を考える」の記事で説明しています。
選ぶ基準は5つ
SBI証券と楽天証券を、次の5つの基準で比べます。
- 手数料国内株の売買や投資信託の保有にかかる費用を比べます。ネット証券では、売買手数料の無料化や投資信託の低コスト化が進んでいます。SBI証券も楽天証券も、条件を満たせば国内株の取引手数料は0円なので、この点では差がつきません。
- 取扱商品投資信託の本数や、米国株などの外国株・単元未満株への対応を確認します。
- ポイント・クレカ積立投信積立の購入代金をクレジットカードで支払うと、利用額に応じてポイントが貯まります。付与されるポイントは証券会社ごとに違います。
- 銀行口座との連携銀行口座と証券口座を連携すると、預けたお金に付く金利が上がり、証券口座への入出金も自動化できます。
- アプリ・ツールの使いやすさアプリで確認できる株価情報の種類や、情報収集に使える機能を比べます。
SBI証券と楽天証券の違いを11項目で比較
5つの基準を、具体的な11の比較項目に分けました。
| 比較ポイント | SBI証券 | 楽天証券 |
|---|---|---|
| 投資信託 | 購入時手数料は原則0円 | 購入時手数料は原則0円 |
| 国内株の手数料 | 0円ゼロ革命/インターネットコースで、取引報告書などを電子交付にするのが条件 | 0円ゼロコース/SOR(Rクロスを含む)の利用に同意するのが条件 |
| NISA | 日本株・米国株とも売買手数料0円 | 日本株・米国株とも売買手数料0円 |
| クレカ積立 | 三井住友カード(NL)/月10万円年間のカード利用が10万円以上で0.5%、10万円未満は0% | 楽天カード/月10万円一般カードは0.5%。楽天ペイ残高での積立は別枠で月5万円まで |
| 投信保有の還元 | ◎ ほぼ全ファンドが対象 | 対象は楽天・プラスの6本のみ |
| 単元未満株 (1株から) | S株/約3,800銘柄 | ◎ かぶミニ/リアルタイムで売買・指値もできる |
| 外国株の取扱 | 9カ国 | 6カ国 |
| 銀行との連携 | ドコモの銀行 | 楽天銀行 |
| IPO(2025年) | 65社中62社を取扱い(主幹事9社) | 65社中43社を取扱い。抽選は預り資産で差がつかない(申込株数が多いほど当選確率は上がる) |
| 貯まるポイント | V・Ponta・d・JAL・PayPayから選択 | 楽天ポイント |
| セキュリティ | パスキー認証・FIDO(スマホ認証) | パスキー認証(FIDO2) |
注記を見る
投資信託
SBI証券:取扱本数は公式に非公表(公式表記は「業界最多水準」)
楽天証券:取扱本数は公式に非公表
NISA
SBI証券:つみたて投資枠・成長投資枠に対応
楽天証券:つみたて投資枠・成長投資枠に対応
投信保有の還元
SBI証券:通常0.1%/オルカン0.0175%・S&P500は0.028%
楽天証券:オルカン0.017%・S&P500 0.028%。eMAXIS Slimは対象外
単元未満株(1株から)
SBI証券:約定は1日3回 手数料0円
楽天証券:手数料0円。リアルタイム取引はスプレッド0.22%(寄付取引はなし)
外国株の取扱
SBI証券:米国・中国・韓国・ベトナムなど。ロシア株は取引停止中
楽天証券:米国・中国とアセアン4か国
銀行との連携
SBI証券:ハイブリッド預金で金利優遇
楽天証券:マネーブリッジで金利優遇
IPO(2025年)
SBI証券:チャレンジポイントあり
セキュリティ
SBI証券:ログイン通知、出金時の追加認証
楽天証券:ログイン追加認証と通知メール、出金時の追加認証
※2026年9月1日に各社の公式サイトで確認した内容です。投信の保有ポイントはSBI証券の付与率一覧と楽天証券の投信残高ポイントプログラムによります。2025年の国内IPOは65社(プロマーケットを除く)でした。投資信託の取扱本数は、両社とも公式には公表していません。IPO実績・ポイント条件などは変わることがあります。クレカ積立の還元率はカードの種類や年間の利用額で変わり、ゴールド以上のカードやOliveの利用状況ではさらに高くなります。SBI証券の外国株9カ国は、米国・中国・韓国・ベトナム・インドネシア・シンガポール・タイ・マレーシアほかです。楽天証券は投信保有ポイントの日経225が0.053%、クレカ積立は代行手数料が年0.4%以上のファンドなら1%になります。申し込み前に最新の条件をご覧ください。
出典:SBI証券「投信マイレージ付与率一覧」/楽天証券「投信残高ポイントプログラム」/SBI証券「ゼロ革命の対象条件」/楽天証券「ゼロコース」/SBI証券「クレカ積立のポイント付与率」/楽天証券「クレカ積立のポイント還元率」/楽天証券「かぶミニの手数料」/SBI証券「米国株式取扱銘柄一覧」/SBI証券「ポイントサービス」
2026年9月時点の数字を見る限り、SBI証券と楽天証券は多くの項目で大きな差がありません。はっきり違うのは2つです。
保有するとポイントが付く投信は、SBI証券のほうが多いです(楽天証券は楽天・プラスの6本が対象で、人気のeMAXIS Slimシリーズは対象外です)。ただし、オルカンとS&P500の付与率はほぼ同じで、SBI証券はそれぞれ0.0175%と0.028%、楽天証券は0.017%と0.028%です。
1株からのリアルタイム売買や指値注文は、楽天証券のほうがしやすいです。投信の保有ポイントと1株取引の使いやすさに加え、普段使う銀行やカードとの連携も選ぶ基準になります。
相性で選ぶ2社
SBI証券の特徴
ドコモの銀行や三井住友カード(NL)を使う人には、SBI証券が合います。
- 株も投信もiDeCoも扱う
国内株・米国株・投資信託に対応し、NISAとiDeCoも申し込めます。 - 条件達成で国内株の手数料が無料
取引報告書などを電子交付で受け取る設定にすると、売買手数料がかかりません。 - 三井住友カード(NL)のクレカ積立
投信積立をカード払いにするとVポイントが貯まります。 - ドコモの銀行と連携できる
SBIハイブリッド預金に預けると普通預金より高い金利がつき、残高は株や投信の買付代金にも自動で充てられます。 - 投信を持っているだけでポイントが貯まる(投信マイレージ)
ほぼすべての投信が対象で、保有額に応じてポイントが付きます(年0.1〜0.2%程度で、低コスト投信は付与率が低めです)。
なお、住信SBIネット銀行は2026年8月3日に「ドコモSMTBネット銀行」へ名前が変わりました。SBIハイブリッド預金などのサービスは、SBI証券との連携を含め、これまでどおり利用できます。
SBI証券に向いている人
- ドコモの銀行を使っている・使う予定の人
- 三井住友カード(NL)でクレカ積立をしたい人
- 株も投信もiDeCoも1つの口座で続けたい人
SBI証券に向いていない人
- ポイントを楽天にまとめたい人
- 画面や機能のシンプルさを最優先したい人
私はSBI証券をメインの証券口座にしていて、NISAのつみたて投資枠でクレカ積立を続けています。ドコモの銀行と連携すると、クレカ積立以外の買付資金も銀行口座から証券口座へ自動で振り替えられます。実際に使っていてメリットを感じるのは、クレカ積立でVポイントが貯まる点です。
楽天証券の特徴
楽天のサービスをよく使う人には、楽天証券が合います。
- 楽天カードのクレカ積立
投信積立をカード払いにすると楽天ポイントが貯まります。楽天ペイ残高(旧・楽天キャッシュ)での積立にも対応しています。詳しくは、「カードを選ぶ」の記事で説明しています。 - 楽天ポイントで投資できる
買い物で貯まったポイントを投資信託の購入に使えます。 - 楽天銀行との連携(マネーブリッジ)
楽天銀行と証券口座をつなぐと、普通預金の金利が優遇され、口座間の入出金も自動化できます。 - 日経新聞の記事が読める
楽天証券の口座があれば日経テレコンを無料で利用でき、情報収集にも使えます。
楽天証券が向いている人
- 楽天カード・楽天銀行・楽天市場を使っている人
- まずはポイント投資から試してみたい人
- 見やすい画面で始めたい人
楽天証券が向いていない人
- 楽天のサービスをまったく使わない人
- ドコモの銀行をメインバンクにしている人
楽天カードや楽天銀行を楽天証券と連携し、楽天市場も使えば、ポイントが貯まり、楽天銀行の金利も優遇されます。
結局どっち?タイプ別の選び方
2社とも口座開設・維持は無料です。最後は、普段使う銀行やカードと連携できる証券会社を選びます。
SBI証券が合う人
ドコモの銀行や三井住友カード(NL)を使い、株・投信の取引やNISA口座をSBI証券にまとめたい人です。
楽天証券が合う人
楽天カード・楽天銀行・楽天市場を使い、ポイント投資から試したい人です。
連携できる証券会社なら、優遇金利が適用され、自動入出金も利用できます。NISAでの積立が目的なら、各社が取り扱う投資信託を比べて、SBI証券か楽天証券を選びます。
すでにドコモの銀行や三井住友カード(NL)を使っているなら、どちらもSBI証券と連携できます。
口座開設の流れと注意点
口座開設は無料です。スマホと本人確認書類があれば、申し込みは10分ほどで終わります。
口座開設の流れ
スマホなら申し込みは10分ほどで完了
- 投資に回すお金を決める生活費の半年分を生活防衛資金として残し、当面使う予定のないお金で投資を始めます。
- 口座の種類を選ぶ「特定口座(源泉徴収あり)」にすると、税金の計算と納付を証券会社が行うため、確定申告は原則不要です。NISA口座も同時に申し込めます。
- 本人確認書類を提出するマイナンバーカードがあれば、本人確認の手続きをスマホで済ませられます。数日後に、口座開設が完了したとの連絡が届きます。
- 少額から積立を設定する金額や商品は後からいつでも変えられます。商品の仕組みは「投資信託を知る」で、選び方は「投資信託の選び方」で説明しています。
NISA口座は1人につき1口座です(金融機関は年単位で変更できます)。どの証券会社にNISA口座を開くかは、口座開設の前に決めておいてください。
証券口座は1つでいい|複数持つデメリット
「SBI証券と楽天証券の口座を両方開設して使い分ける」とすすめる記事もあります。ただ、このサイトでは基本的に1社に絞る考えです。このサイトでは、銀行口座やクレカを増やさない方針です(参考:銀行とクレカは1つずつでいい)。
証券口座を複数持つデメリットは、管理の手間が増え、税金の手続きも複雑になることです。たとえば片方の口座で利益が出て、もう片方で損失が出た場合、口座をまたぐ損益通算は自動で行われないため、自分で確定申告をする必要があります。利用する証券会社を1社に絞れば、その口座内で利益と損失が通算され、源泉徴収ありの特定口座なら確定申告もいりません。
銀行口座やクレカを副業用と生活用に分けることはありますが、証券口座は基本的に1社にまとめる考えです。すでに2社に口座がある場合は、片方を解約せず、今後の積立先を1社に決めて、新たな買付はその口座で行います。NISA口座は1人1社なので、金融機関を変えるなら、変更したい年の前年10月1日からその年の9月30日までに手続きします。その年にNISA口座ですでに買い付けていると、金融機関は変更できません。
元税務担当が見てきた、証券口座と税金の注意点
確定申告を1,000件以上受け付けるなかで、証券口座や投資の税金について相談を受けることもありました。税金の注意点を口座開設前に知っておけば、申告が必要かどうかを判断するときや、配当の受取方法を選ぶときに迷いにくくなります。
初めてなら「特定口座(源泉徴収あり)」
口座開設のとき、「特定口座(源泉徴収あり)」「特定口座(源泉徴収なし)」「一般口座」から選びます。源泉徴収ありにすると、利益が出ても証券会社が税金の計算と納付まで済ませてくれるので、原則として確定申告は不要です。
NISAで配当を非課税にするなら「株式数比例配分方式」
配当金や分配金の受け取り方法は、口座の設定で選びます。「株式数比例配分方式」にしておかないと、NISAで保有する株式やETFの配当にも課税されます。課税口座でも、この方式にしていないと、株式の損失と配当は口座内で自動的に相殺されません。確定申告で申告分離課税を選べば通算できます。口座開設後に、配当の受取方法を確認してください。
NISAの損は、ほかの利益と相殺できない
NISAは利益が非課税になる一方、損失は税務上発生しなかったものとして扱われます。NISAの損失は、課税口座の利益との相殺も、翌年以降への繰り越しもできません。
損が出た年は、確定申告をして税金を取り戻せることがある
その年の取引で損が出たときは、その損失と配当を相殺(損益通算)して、配当から徴収された税金の還付を受けられます。特定口座(源泉徴収あり)で株式数比例配分方式を選んでいれば、証券会社が損失と配当を口座内で自動的に相殺します。引かれすぎた税金も戻ります。
確定申告が必要になるのは、相殺しきれない損を最長3年間繰り越すときと、複数の口座をまたいで相殺するときです。繰り越せる損があるのに「源泉徴収ありだから何もしなくていい」と思っていると、翌年以降に税金を取り戻す機会を逃します。
ただし、申告すると国民健康保険料や扶養に影響することがある
特定口座(源泉徴収あり)で確定申告をしなければ、その利益は合計所得に含まれません。ただ、損益通算をしたり、税金の還付や配当控除を受けたりするために確定申告をすると、その利益が合計所得に算入されます。損益通算しても利益が残った場合は、その分だけ所得が増え、国民健康保険料が上がったり、扶養から外れたりすることがあります。
税務窓口で働いていたころ、配当控除だけを受けるつもりで確定申告をしたあと、国民健康保険料が上がって相談に来た人がいました。その人は、税金の還付額よりも、保険料の増額分のほうが大きくなっていました。
税金の還付額と保険料の増額分を比べ、扶養から外れる可能性も確認して、申告するか決めます。迷うときは税務署や税理士に相談してください。市役所と税務署のどちらに行けばいいかを、窓口での経験をもとに「確定申告の窓口はどこまで手伝ってくれるのか」の記事で説明しています。
よくある質問
証券口座を複数持ってもいいですか?
NISAで新しく買い付けられる金融機関は、同じ年に1社だけです。証券口座も1社にまとめると、口座をまたいだ損益通算のために確定申告をする場面が減り、管理もしやすくなります。
NISA口座の金融機関は、あとから変更できますか?
変更できます。変更したい年の前年10月1日から、その年の9月30日までに手続きします。ただし、NISA口座ですでに買い付けている年は、金融機関を変更できません。
銀行の窓口や対面の証券会社ではダメですか?
ダメではありませんが、同じような商品でも手数料が高くなる傾向があります。積立を長く続けるほどコスト差が広がるため、口座を作るならネット証券がおすすめです。
口座を作ったら、何を買えばいいですか?
初めてなら、NISAのつみたて投資枠で、低コストの投資信託を毎月一定額ずつ積み立てます。何をどう買うかを、「NISAを知る」と「投資信託の選び方」で順番に説明しています。
ネット証券は安全ですか?
金融庁・財務局に登録された証券会社であれば、ネット証券も対面の証券会社と同じルールで運営されています。証券会社には、預かった資産を会社の資産と分けて管理する「分別管理」が義務づけられています。万一証券会社が破綻して預けた資産が返還されない場合は、投資者保護基金により一般に1,000万円まで補償されます。これは会社が預かった資産を返せなくなった場合の制度で、値動きによる損失は対象外です。
証券口座の開設や維持に費用はかかりますか?
ネット証券では、口座の開設・維持はほとんどの場合無料です。費用がかかるのは実際に売買したときの手数料などで、近年はネット証券を中心に国内株やNISA口座での取引手数料を無料にする会社も増えています。詳しい条件は各社の公式サイトで確認してください。
まとめ
ドコモの銀行や三井住友カード(NL)を使っているなら、SBI証券が候補になります。理由は2つあります。1つはドコモの銀行や三井住友カード(NL)と連携できること、もう1つはほぼすべての投信が「投信マイレージ」の対象になることです。
ただし、楽天カード・楽天銀行・楽天市場を普段からよく使う人は、楽天ポイントをまとめられる楽天証券が向いています。
国内株の手数料とNISAへの対応は、2社の間に大きな差がありません。口座開設と維持は無料で、取引しなければ売買手数料は発生しません。まずは証券口座の開設手続きを進めてみましょう。
※掲載内容は執筆時点(2026年9月)の情報です。手数料・サービス内容・ポイント条件等は変更される場合があります。お申し込み前に必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。
※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の取得や投資行動を勧誘するものではありません。投資には価格変動等のリスクがあります。最終的な投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

