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生命保険料が高いと感じたら?見直す順番と減額・解約の判断

生命保険料を見直す順番と、減額・解約の前に残す保障の確認を示した、保険証券と家族を囲む盾の図

残す保障を決めてから、減額・切替・解約を比べる

切り替える場合は、新契約の成立と必要な保障の開始を確認してから解約する。

生命保険や医療保険の保険料を減らすには、今の契約で何にいくら払っているかを確認し、公的保障や貯金で補えない分を残します。私は死亡保障を減らし、契約に追加していた医療保障(医療特約)も減らして、貯蓄型保険を解約しました。夫婦分の保険料は、通常月の目安で月約4万円から約2万円になりました。実例と比較表で、残る保障と保険料を比べ、今の契約を続けるか変更するかを考えられます。

この記事でわかること

  • 平均保険料だけで払いすぎとは決めず、契約ごとの保障・保険料・期間と、家計の負担を確認する
  • 死亡・医療・働けない間の保障を分け、公的保障と貯金などで補えない分を残す
  • 継続・減額・切替・解約は、変更後の保障と保険料、返戻金、保障が変わる日をそろえて比べる
  • 切替では新契約の成立と必要な保障の開始を確認してから旧契約を解約する。自分で比較しにくい場合は、保険証券と家計の情報をそろえて相談する

生命保険料を見直す順番

契約を一覧にし、必要な保障を計算してから変更案を比べます。保険料を減らす方法は、解約だけではありません。

  1. 今の契約と保険料を書く保険証券(契約内容が書かれた書類)や契約内容のお知らせから、保障額・支払条件・期間・保険料を並べます。
  2. 残す保障を計算する死亡後に家族が必要とするお金、医療費、働けない間の生活費を分けて計算します。それぞれの費用から、公的保障や勤務先の制度で受け取れる額と、その費用に使える貯金を差し引きます。
  3. 変更前後を比べる継続・減額・切替・解約について、保険料と残る保障を同じ条件で比較します。
  4. 契約先に変更条件を確かめる減額できるか、いつから変わるか、他の特約にはどんな影響があるかを確認します。減額や解約で受け取れるお金(返戻金)があるか、ある場合はいくらかも確かめます。切替では、新しい保障が始まるまで旧契約を残します。

夫婦の保険料を月約4万円から約2万円にした実例

私は公的保障と団体信用生命保険(団信)を確認し、死亡保障の減額、医療特約の削減、貯蓄型保険の解約を行いました。団信は、加入している人が亡くなったときなど、契約で定めた条件を満たすと、住宅ローンの返済に保険金が使われる保険です。

夫婦分の保険料は、通常月の目安で月約4万円から約2万円になりました。保障内容も変えた結果であり、医療保険だけを減らした金額ではありません。

見直したもの前後
死亡保障5,000万円3,000万円
貯蓄型保険加入していた解約
医療特約付けていた減らした
保険料の合計月約4万円月約2万円

貯蓄型保険の解約返戻金は、それまでに払い込んだ保険料の合計を下回りました。月々の負担が減ることと、解約時に戻るお金の多少は分けて考える必要があります。

死亡保障の必要額は家族構成や住宅ローン、公的保障などで変わります。医療特約も、私が減らした給付と残した給付の内訳は示していないため、この金額や減らし方をそのまま基準にはできません。私は無料の保険相談を使わず、自分で見直しました。

契約と毎月の保険料を一覧にする

新しい商品を比べる前に、現在の保険名、保険料、保障内容、保険期間(保障が続く期間)、払込期間(保険料を払う期間)を書き出します。複数の医療保険に加入していても、契約条件を満たせば両方から給付されることがあるため、保障が重なっているだけでは不要とは判断できません。

月払いと年払いが混在している場合は、年額と月額換算を分けて書きます。保険料だけでなく、誰のどの保障に払っているかが分かる一覧にします。自動車保険などの損害保険や、公的な健康保険料は、ここで扱う生命保険・医療保険の見直しと分けて確認します。

家計簿で保険料の総額は分かりますが、金額だけでは解約を判断できません。私は固定費を見るときにマネーフォワード MEを使い、毎月の保険料を一覧で確認しています。

生命保険文化センターの調査では、生命保険料を払っている人の年間払込額は1人当たり平均17.1万円です(2025年度)。2人以上の世帯では35.3万円です(2024年度)。ただし、平均額は年齢や家族構成で変わるため、平均より高ければ払いすぎ、低ければ保障不足とは限りません。

契約で確認すること

  • どの条件で、いくら受け取れるか
  • 入院給付金の支払日数
  • 手術・一時金・先進医療の範囲
  • 保険期間と払込期間

家計で確認すること

  • 医療費や家族の生活費に使える貯金
  • 休業中の収入と毎月の生活費
  • 保障を残したい期間
  • 家族構成と住宅ローン

保険を見直しやすいタイミング

家族構成、収入、住居、使える貯金が変わると、必要な保障も変わります。

  • 結婚したとき
  • 子どもが生まれたとき
  • 住宅ローンを組んだとき
  • 転職・独立・収入の変化があったとき
  • 子どもが独立したとき
  • 保険の更新時期が近いとき

死亡・医療・働けない間の保障を分ける

同じ保険でも、死亡後の家族の生活費、入院・手術の費用、働けない間の収入減では、必要な保障と受け取れる条件が異なります。何を減らすかは、それぞれの不足額から考えます。

備えるもの先に確認すること今の契約と比べること
死亡後の家族の生活遺族年金、配偶者の収入、勤務先の給付、団信、使える貯金必要な金額と期間に対し、死亡保険金が多すぎないか・不足しないか
治療にかかる費用高額療養費、加入先独自の上乗せ給付(付加給付)、制度対象外の費用、還付までの支払い入院・手術・一時金などの支払条件と、減額後に貯金で補う金額
働けない間の生活費休業中の給与、傷病手当金、家族の収入、使える貯金医療保険の給付条件で補える範囲と、収入減に別の備えが必要な範囲

死亡保障は必要支出から不足額を出す

死亡保障は医療保険と別に計算します。保障が必要な期間を決め、支出と継続して受け取る収入は、同じ期間の合計額でそろえます。遺族の生活費・教育費・住居費などから、公的保障、配偶者の収入、勤務先の給付、使える貯蓄を引いて不足額を出します。

子のある配偶者が遺族基礎年金を受け取る場合、昭和31年4月2日以後生まれの配偶者について、2026年度の年額は対象となる子が2人なら133万4,900円、1人なら109万1,100円です。

対象となるのは、婚姻しておらず、原則として18歳になった年度の3月31日までの子です。障害等級1級・2級の状態にある場合は20歳未満まで対象になります。

2人の子が対象外になる年度が異なる場合は、2人とも対象になる期間と、1人だけが対象になる期間を分けます。対象となる子がいなくなると、配偶者の遺族基礎年金は終了しますが、遺族厚生年金の扱いは別です。

年金額は年度ごとに改定されます。また、成立した改正法は2028年4月の施行が予定され、遺族基礎年金の子の加算額が増えるほか、対象者によっては子が18歳年度末に達した後の遺族厚生年金の扱いも変わります。上の2026年度の年金額には、2028年の改正と将来の改定を反映していません。

会社員などが亡くなった場合、その人と遺族の双方が受給要件を満たせば、遺族厚生年金を受け取れることがあります。ただし、ねんきんネットの「年金見込額試算」は遺族年金を対象にしていません。受給要件と計算方法は日本年金機構の案内で確認し、加入歴と家族状況による個別の条件は年金事務所などへ相談します。

団信の支払条件を満たし、保険金で住宅ローンが返済されるなら、遺族が今後支払う費用から、その後に不要となる住宅ローンの返済分を外します。住宅ローン返済を支出から外したうえで、団信の分を現金の保障としてさらに差し引くと、同じ効果を二重に数えることになります。ペアローンや連帯債務では債務が残る場合があるため、契約上の被保険者と保障される残高を確認します。

住宅ローンが返済されても、固定資産税、修繕費、火災保険料は残ります。マンションでは、管理費と修繕積立金も将来支出に含めます。

民間保険で補う不足額
=遺族の生活費・教育費・住居費・葬儀費用など
−遺族年金・勤務先の給付・配偶者の収入・充当できる貯蓄など

この不足額と現在の死亡保険金額を比べると、保障の過不足が分かります。私の場合は、公的保障と団信を確認したうえで、死亡保障を5,000万円から3,000万円に減らしました。必要額は家族構成、子どもの年齢、住居、配偶者の働き方で変わるため、同じ金額を基準にはできません。

高額療養費で最終的な医療費負担を確認する

高額療養費制度は、健康保険が使える診療(保険診療)について、1か月の自己負担が上限を超えたとき、超えた分を給付する仕組みです。マイナ保険証を利用するなどして限度額情報を確認できれば、医療機関ごと、入院・外来別の窓口負担を月額上限までに抑えられます。複数の医療機関の支払いは窓口では合算されないため、月全体の負担が窓口で上限に収まるとは限りません。

以下の表は、70歳未満の人に2026年8月から2027年7月まで適用される月額上限、多数回該当時の月額上限、年間上限を示しています。

会社員などの健康保険では、給与などを基に決める「標準報酬月額」で区分を判定します。これは健康保険料などの計算に使う金額です。国民健康保険では所得で判定します。

正確な適用区分は、マイナポータルの限度額適用認定証関連情報で確認できます。加入する健康保険に問い合わせる方法もあります。

この表は横にスクロールできます。左右に動かして、右側の項目まで確認してください。

区分(標準報酬月額・年収の目安)月額上限多数回該当年間上限
83万円以上(約1,160万円〜)270,300円+(総医療費−901,000円)×1%140,100円168万円
53万〜79万円(約770万〜1,160万円)179,100円+(総医療費−597,000円)×1%93,000円111万円
28万〜50万円(約370万〜770万円)85,800円+(総医療費−286,000円)×1%44,400円53万円
26万円以下(約370万円未満)61,500円44,400円53万円※
住民税非課税36,900円24,600円29万円

※標準報酬月額が15万円以下であると加入先で確認された人は、年間上限が41万円です。協会けんぽでは初年度分の申請受付が2027年8月に始まり、支給は申請・審査後です。

健康保険の表で「住民税非課税」に当たるのは、健康保険に本人として加入している人(被保険者)が住民税非課税で、標準報酬月額53万円以上の区分に該当しない場合です。国民健康保険では所得によって区分が決まるため、加入先の案内で確認します。

「+1%」は、窓口で払った額ではなく、保険診療の総医療費(10割)を使って計算します。標準報酬月額28万〜50万円の区分なら、次の式です。

85,800円+(保険診療の総医療費−286,000円)×1%

直近12か月に3か月以上、高額療養費に該当した場合は、4か月目から多数回該当の上限が適用されます。同一の保険者での該当回数などに条件があるため、転職や扶養変更で加入先が変わった場合は確認が必要です。

年間上限の集計期間は、8月1日から翌年7月31日までです。発病日からの12か月ではありません。

今回の改定では、多数回該当に達する前に療養が終わる人ほど、月額上限引き上げの影響を受けやすくなります。長期療養なら多数回該当や年間上限で負担増は抑えられますが、多数回該当になるまでの月は引き上げられた月額上限で払います。

年間上限は、療養中の手元資金の上限ではない

年間上限は、高額療養費の対象となる自己負担のうち、最終的に残る額の上限です。協会けんぽでは年間上限を超えた分は還付され、初年度の申請は2027年8月に始まります。年間上限に達したあとも、窓口では月ごとの支払いが続きます。

たとえば、次の条件で12か月治療を受ける場合を考えます。

  • 70歳未満・標準報酬月額28万〜50万円
  • 2026年8月から12か月、毎月の保険診療の総医療費は100万円
  • 2026年7月までの直近12か月に、高額療養費に該当した月はない
  • 加入先・所得区分は変わらない
  • 同じ人の医療費が各月とも合算条件を満たし、窓口では月額上限が適用される
  • 入院時の食事代、差額ベッド代、保険外診療、交通費、健康保険組合の付加給付などは含めない
期間・項目計算金額
最初の3か月92,940円×3か月278,820円
4〜12か月目44,400円×9か月399,600円
年間上限の精算前上記の合計678,420円
年間上限を超える部分678,420円−530,000円148,420円
精算後の制度対象分この例の最終負担530,000円

最終負担は53万円でも、年間上限の精算前には支払累計が67万8,420円になります。この額は12か月に分けて払うもので、必要な手元資金のピークは毎月の収入、支出、還付時期によって変わります。月額上限を窓口で適用できなければ、月ごとの払い戻しまでの立替額はさらに大きくなる場合があります。

また、70歳未満では、受診者ごと、医療機関ごとに分け、同じ医療機関でも医科・歯科、入院・外来ごとに自己負担を計算します。各単位の自己負担が21,000円以上のものが合算対象です。処方箋に基づく薬局分は処方元の医療機関分と合わせます。

協会けんぽでは、年間上限の申請にも同じ合算条件を適用します。年間上限は、すべての通院費や医療関係の支出を合計した上限ではありません。

2027年8月には所得区分と上限額の再改定が予定されています。実際に治療を受ける時点の区分と金額は、加入先の最新案内で確認します。

医療保険を減らせる貯金額を見積もる

一律の貯金額で医療保険の要否は決まりません。医療費だけでなく、休業中の生活費と、給付や還付が入るまでの資金繰りを月ごとに確認します。

制度適用後の医療費

所得区分、月額上限、多数回該当、年間上限、加入先の付加給付を確認します。

制度対象外の費用

希望する病室の差額ベッド代、食事代、交通費、先進医療の技術料などを分けます。

休業中の生活費と収入

毎月の生活費を支出に、休業中の給与、傷病手当金、家族の収入を入金に分けて記録します。

休業中の支出には、住居費や食費に加え、給与から引かれず別に支払う住民税や社会保険料の本人負担分も入れます。残額や支払時期・方法は、納税通知書や勤務先で確認できます。給与を手取り額で入金に記入する月は、すでに天引きされた税・社会保険料を支出へ重ねて入れません。

入金までのつなぎ資金

医療費の還付や各種給付が入る前に、どの月まで支払いを続けられるか確認します。

必要な手元資金は、最終負担額だけでなく、月ごとの支出と、その時点までに受け取れる収入・給付の差から見積もります。年間上限は、制度対象となる医療費の最終負担だけを見積もる材料です。

手元資金が最も不足する時点を確かめる

前章の例で年間上限の精算前に払う67万8,420円は、12か月の支払累計です。これがそのまま必要な貯金額になるわけではありません。治療が始まる月から、支払いと入金を月ごとに並べます。

次は、医療保障をなくした場合の計算方法を示す3か月の仮例です。支出は医療費・生活費など、その月に支払う額の合計です。入金には給与・家族の収入・公的給付などを入れ、なくした医療保障からの給付は含めません。金額と入金月は仮定であり、医療費の相場や給付の標準的な支給時期を示すものではありません。

この表は横にスクロールできます。左右に動かして、右側の項目まで確認してください。

月その月の支出その月の入金月末時点の支出−入金の累計
1か月目35万円10万円25万円
2か月目35万円10万円50万円
3か月目30万円40万円40万円

3か月合計の不足は40万円ですが、月末時点の累計が最も大きいのは2か月目の50万円です。月内で支払いが入金より先なら、日付ごとにも確認します。治療や休業が続く場合は、その先の月も計算します。この例だけで、50万円あれば医療保険が不要とは判断できません。

自分の家計で計算するときは、次の項目を月ごとに記入します。

この表は横にスクロールできます。左右に動かして、右側の項目まで確認してください。

月その月の支払いその月の入金見込み支出−入金の累計
1か月目保険診療分の窓口負担+制度対象外の費用+生活費給与・家族の収入・手当・還付・民間保険の給付金支払い−入金
2か月目以降同じ項目を月ごとに記入入金を見込む月に記入前月の累計+その月の支払い−その月の入金

支出から入金を引いた累計は、マイナスの月もそのまま次の月へ引き継ぎます。累計がプラスになる場合は、その最大額と、医療費や生活費に使える貯金を比べます。

預貯金の総額ではなく、医療費や休業中の生活費に充てられる額と比べます。試算に含めていない別の予定支出に充てる分は、取り崩す資金と分けて考えます。月別試算に入れた支出を、貯金からも重ねて差し引きません。

医療費は支払う月、還付や手当は入金を見込む月に記入します。支給条件や入金時期が未確認の給付は前倒しで収入に含めず、遅れる場合も試算します。年間上限で求めた最終負担額を、保険診療分の窓口負担に重ねて加えません。

医療特約を減らした後の試算では、減額で受けられなくなる給付を入金に含めません。

生活費に保険料を含めている場合は、見直し前の保険料を減額後の額に置き換えます。含めていない場合は、減額後の保険料をその月の支出に加えます。

入院中の食事代を制度対象外の費用に入れる場合は、同じ食費を生活費に重ねて加えません。

傷病手当金と付加給付を確認する

健康保険の被保険者本人は、業務外の病気やけがで働けず、給与が支払われないなどの条件を満たすと、傷病手当金を受けられます。連続3日の待期(支給対象にならない待ち期間)があり、4日目以降の休業日が対象です。給与が傷病手当金より少ない場合は差額が支給されます。

原則として、支給が始まる月を含む直近の継続した12か月の標準報酬月額を平均します。その平均額を30で割り、3分の2を掛けると1日当たりの額になります。加入期間が12か月未満の場合は別の計算になります。支給期間は支給開始日から通算1年6か月が上限です。

試算は給付が入る月で終えず、療養や収入減が続く期間まで行います。傷病手当金の支給が終わった後も休業が続く場合は、それまでと同じ給付が入る計算にしません。

市町村の国民健康保険には、会社員の健康保険のような傷病手当金が全国一律には設けられていません。自営業者などは、加入先の給付と、働けない間の収入減を別に確認します。

健康保険組合の中には、高額療養費の法定給付に独自の付加給付を上乗せしているところがあります。加入先の付加給付を受けられる場合は、高額療養費だけで見積もった最終的な医療費負担が、さらに軽くなることがあります。

医療費への備えと収入減への備えは分ける

医療保険は、入院、手術、診断など、契約で定めた支払条件を満たしたときに給付されます。休業中の生活費が不足しても、契約条件に該当しなければ給付されないことがあります。

そのため、医療費に貯金と医療保険のどちらで備えるかと、働けない間の収入減をどう補うかは、分けて考えます。勤務先の休職制度、傷病手当金、就業不能保障、生活防衛資金を並べると、収入減のうち貯金や制度で補えない額が分かります。

継続・減額・切替・解約を、残る保障と保険料で比べる

保険料を減らすと、保障額や給付条件が変わることがあります。減額や特約の解約で契約を続けられる場合もありますが、利用できる方法は契約によって異なります。次の項目を、保険証券や契約先の資料でそろえます。

保険料だけで決めないための比較項目
変更案比べること契約先で確かめること
今の契約を続ける必要な保障を満たし、保険料を払い続けられるか更新後の保険料、保障・払込期間の満了
保障額や特約を減らす減る保険料と、受け取れなくなる給付・保険金減額できるか・特約を外せるか、残る保障への影響、適用日
別の契約へ切り替える新旧の支払条件・保障期間と、保険料・返戻金加入審査、待ち期間、新しい保障の開始日と旧契約の解約日
保障を外す・契約を解約する公的保障や使える貯金で、失う保障を補えるか保障の終了日、返戻金、残る契約の保険料

自分の契約でできる変更と手続きは、契約先で確認します。

保険を切り替える場合は、新しい契約が成立し、必要な保障が始まったことを確認してから、現在の契約を解約します。健康状態によっては新しい保険へ加入できないことがあり、がん保険などには契約後の待ち期間がある商品もあります。

貯蓄型保険を途中で解約すると、解約返戻金が払込保険料の合計を下回ることがあります。自分の契約について、現在の解約返戻金、将来の返戻率(払い込んだ保険料の合計に対する返戻金の割合)、保障がなくなる時点を保険会社の資料で確認します。

医療保障を変えるときの比較項目

医療保障は、現在の契約を続ける場合・保障を減らす場合・別の契約へ切り替える場合・医療保障を外して預貯金で備える場合を、同じ療養条件で比べます。医療保障を外すことと、死亡保障などを含む保険全体を解約することは別です。保険料は医療部分と保険全体を分け、変更後に残る保障も確認します。提案を受けた場合は提案書を持ち帰り、保険証券や設計書と照らして確認できます。

この表は横にスクロールできます。左右に動かして、右側の項目まで確認してください。

確認項目継続減額切替医療保障を外す
毎月の保険料現在の額減額後の額新契約の額医療保障を外した後に残る契約の保険料。保険全体が0円になるとは限らない
同じ病気・手術の給付現在の条件と額減額後に残る条件と額新契約の条件と額外した医療保障からの給付はない。公的給付や他の保障は分けて確認
保障期間更新日・満了日減額の適用日と残る期間旧契約の解約日/新契約の開始日・待ち期間・満了日医療保障が終了する日と、残る保障の期間
変更時の返戻金(該当する契約)今は受け取らない減額時に生じるか・その額旧契約の解約時に受け取る額外す部分に返戻金があるか・その額を確認
同じ療養条件で必要になる貯金現在の給付・保険料で月別試算減額後の給付・保険料で月別試算新旧契約の保障期間と給付・保険料で月別試算外した医療保障の給付を入れず、残る保険料で月別試算

生命保険料控除は保険料を増やしても頭打ちになる

市役所の税務窓口では、生命保険料控除について相談を受けることもありました。

生命保険料控除は、支払った保険料のうち一定額を所得から差し引く制度です。控除額と同じ額の税金が戻るわけではありません。

この控除には上限があり、保険料を増やしても控除額は途中で頭打ちになります。現行制度の上限は、所得税で合計12万円、住民税で合計7万円です。

2026年分と2027年分の所得税には、23歳未満の扶養親族がいる人について一般生命保険料控除の新契約分の上限を4万円から6万円にする時限措置があります。ただし、所得税の控除額は、一般生命保険料・介護医療保険料・個人年金保険料の3区分を合わせて上限12万円のままです。住民税の上限も変わりません。

私も対象ですが、この控除を理由に現在の保障内容を増やす予定はありません。

出典

無料の保険相談は、なぜ無料なのか

保険代理店は、契約が成立すると保険会社から販売手数料を受け取ります。無料相談を利用するときは、新しい契約を前提にせず、現在の契約を続ける場合・減らす場合・切り替える場合・医療保障を外す場合を同じ条件で比べます。

私は保険の無料相談を利用せず、自分で見直しました。自分で契約条件を整理しても判断しにくい場合は、相談窓口を使う方法があります。

代理店が比べられるのは、その代理店が取り扱う商品の範囲です。高額療養費や付加給付は加入する健康保険、遺族年金は日本年金機構の案内や年金事務所など、制度ごとに確認先を分けます。

保険見直し本舗で確認できること

保険見直し本舗は、複数の保険会社の商品を扱う保険代理店です。私は利用していないため、以下は公式サイトで確認できる相談方法と、利用前の確認点です。

公式サイトでは、店舗、訪問、電話、オンラインで相談でき、相談料はかからないと案内しています。店舗数、取扱保険会社、相談方法は変わる可能性があるため、申し込み時点の公式表示を確認します。

相談時は、保険証券に加えて次の情報もあると、保障と家計の両方を比較しやすくなります。

  • 現在の保障内容と毎月の保険料
  • 医療費や家族の生活費に使える貯金
  • 休業中の給与・手当・家族の収入
  • 毎月の生活費と、保障を残したい期間

相談が判断材料になる人

  • 現在の保障内容を読み取りにくい人や、必要な保障額を決めにくい人
  • 複数の保険会社の商品を同じ条件で比べたい人
  • 継続・減額・切替・解約で、保険料と残る保障がどう変わるか比べたい人

相談窓口以外で確認すること

  • 高額療養費や付加給付の適用区分
  • 傷病手当金の支給要件
  • 遺族年金の個別条件

よくある質問

生命保険料は月いくらなら高すぎますか?

一律の金額では決まりません。必要な保障は家族構成、収入、公的保障、使える貯金などで変わります。平均額だけを基準にせず、契約ごとの保障と保険料を一覧にし、家計から無理なく支払いを続けられるか、減らした後の不足を補えるかで比べます。

保険料を減らすには、解約するしかありませんか?

契約によっては、保障額の減額や特約の解約で、契約を続けながら保険料を減らせる場合があります。変更後の保険料と給付額、残る保障への影響、適用日を契約先に確認します。別の契約へ切り替える場合は、新しい契約の成立と必要な保障の開始を確認してから旧契約を解約します。

医療保険がいらない貯金額はいくらですか?

一律の金額はありません。保険診療分の窓口負担、制度対象外の費用、生活費と、給与・手当・還付の入金見込みを月ごとに並べます。支出から入金を引いた累計が最も大きくなる時点で、その不足額を使える貯金で補えるか確認します。

高額療養費の年間上限と同額を貯金すれば足りますか?

年間上限だけでは判断できません。年間上限は制度対象分の最終負担で、超過分の還付前にはより多く支払う場合があります。制度対象外の費用と休業中の生活費も別に必要です。

傷病手当金があれば医療保険はいりませんか?

傷病手当金は休業中の所得を補う給付で、医療費そのものに対する給付ではありません。健康保険の被保険者本人が要件を満たす場合に受け取れます。国民健康保険では全国一律の給付ではないため、加入先の制度と生活費の不足を確認します。

保険は全部解約してもいいですか?

貯金で補えない大きな損失に備える保障まで解約すると、家計への負担が大きくなる場合があります。医療保障、死亡保障、就業不能への備えを分け、公的保障・勤務先の制度・貯金で足りない部分を確認します。

掛け捨てと貯蓄型はどちらがいいですか?

保障を確保する費用と、貯蓄として残る金額を分けて比較します。貯蓄型は途中解約で解約返戻金が払込保険料を下回る場合があるため、現在の返戻金と将来の見込みを確認します。私は見直しのときに貯蓄型保険を解約しました。

遺族年金はねんきんネットで試算できますか?

ねんきんネットの「年金見込額試算」は、遺族年金を対象にしていません。受給要件と計算方法は日本年金機構の案内で確認し、加入歴や家族状況による個別の条件は年金事務所などへ相談します。

無料の保険相談は使ってもいいですか?

契約内容や必要な保障を自分では判断しにくい場合に、比較の材料を得るために利用できます。

代理店は契約が成立すると保険会社から販売手数料を受け取ります。現在の契約を続ける場合、減らす場合、切り替える場合、医療保障を外す場合を同じ条件で比べると、提案の偏りに気づけます。

公的保障の適用は健康保険や年金事務所などへ確認します。

まとめ

保険証券と家計の支出をそろえ、死亡・医療・働けない間の保障ごとに、残したい金額と期間を書き出します。その内容を基に、今の契約と変更案の保険料・給付・保障期間・返戻金を一覧で比べると、何を減らし、何を残すか考えやすくなります。

※制度・保険商品・相談条件は2026年10月1日時点の情報です。高額療養費、傷病手当金、遺族年金、保険商品、相談条件は変更される場合があります。本記事は特定の保険商品の加入・解約を勧めるものではありません。制度は加入先、契約は保険会社の最新資料でご確認ください。

出典

この記事を書いた人

たっくー

たっくー

元税務担当
確定申告受付1,000件以上
投資14年

元・自治体職員。税務の窓口で確定申告を1,000件以上受け付けてきました。今は会社員です。副業のネットショップでは、年間売上約814万円を経験しました。ブログも運営し、投資歴は14年です。こうした実体験をもとに、副業や税金、家計管理など、お金のことを書いています。

※個別の税務相談は、税理士や税目に応じた担当窓口へ。