使い道を整理して、残す口座とカードを決める
解約はカードが先で、口座は最後にする。順番を逆にすると、引き落としができなくなる。
見栄で作ったゴールドカード2枚だけで、年会費を1万5,000円払っていました。いまは口座もカードも減らしましたが、数を減らしたことで困ったことはありません。口座やカードを持ちすぎるリスクと、複数持つメリットを紹介します。
この記事でわかること
- 普段使う口座とカードを1つずつにまとめると、管理の手間を減らせる
- 持ちすぎると見る項目が増え、紛失・不正利用にも気づきにくくなる
- 2つ目を持つのは、給与口座の指定や副業の収支、預金保険や利用可能枠の上限などがあるとき。解約は入金先と引き落とし先を変えてから
- 1つに絞ると、カードが止まったときの代わりがない。予備のカードは、カード会社と国際ブランドが異なるものを検討する。口座を増やす前に、数日分の現金を用意しておく。理由があって残した口座は予備になる
普段使いは1つずつ、用途別に口座3つとカード2枚を残しています
数を減らすこと自体より、使い道に合わせて整理することを重視しています。普段使う口座・カードの数と、持っている数は分けて考えます。
普段使いのほかに、副業用と住宅ローン返済用の口座、副業用のカードを残しています。
日本で発行されているクレジットカードは、2025年3月末で3億2,057万枚あります。日本クレジット協会の発行枚数調査(PDF)による数字で、家族カードと法人カードを含みます。JCB「キャッシュレスに関する総合調査」2025年度版では、クレジットカードの保有率は85%でした。月間の利用回数15.6回と利用額8.7万円は、「1番多く使うカード」1枚を対象に集計した数字です。
どちらの数字も、1人が何枚を使い分けているかまでは示していません。ここでは、普段の支払いをまとめたときの管理のしやすさを考えます。
持ちすぎると、リスクも増える
銀行口座やクレジットカードをたくさん持っていると、管理が面倒になるだけではありません。紛失や不正利用に気づくのが遅れます。取引のある銀行やカード会社が多いほど、届く通知も増え、不審なメールを見落としやすくなります。
私は以前、ゴールドカード2枚を含めて5枚を持っていました。年会費と確認の手間が増えたため、使わないカードを解約し、いまは普段用と副業用の2枚です。
普段使いを1つずつにまとめるメリット
確認する項目は、引き落とし口座、支払日、締め日、残高、利用明細です。口座とカードを1組増やすたびに、5項目それぞれの確認対象が増えます。残高と明細は家計簿アプリでまとめて見られますが、カードごとの締め日と引き落とし口座は自分で覚えておく必要があります。
普段使う口座とカードを1つずつにまとめると、残高や取引履歴、利用明細を確認する先が少なくなります。カードの明細はこまめに確認し、身に覚えのない利用がないか確かめます。使わない口座の取引履歴やカードの利用明細を見なくなると、カードの年会費の引き落としにも気づけません。
1組増えると、確認する対象が増える5項目
1つに絞るとどうなる?
見る場所は、口座の残高とカードの明細だけになる
1つずつに絞ると、困る場面もあります
1つに絞ると、その口座やカードが止まったときに代わりがありません。
カードが使えないときは、別の支払い手段が必要です
カードは、有効期限の更新時や、磁気・ICに不良が出たとき、急に使えなくなることがあります。メインカードが止まったときの予備として、1枚目とはカード会社も国際ブランドも異なる2枚目を持つ方法があります。
予備の口座も、使える状態か確認しておく
予備の口座を残すなら、必要なときに使えるよう、残高やログインできるかをときどき確認しておきます。また、災害や停電への備えとして、数日分の食費・交通費を現金で用意しておく方法もあります。
私の場合、副業用の口座は普段から使っており、残高やログイン方法も把握しています。こうした口座は、メインの口座が使えないときの予備にもなります。
私自身は、口座とカードの数を減らしたあとも、支払いで困ったことはありません。
残すものを決める
まずは、普段使う口座とカードを決めます。それ以外は、副業用や予備用など、使い道を確かめて残すか考えます。
口座を複数持つ理由の例
- 給与や家賃などで、相手から口座を指定されている
- 副業や事業のお金を、家計と分けたい
- 1つの銀行に預ける額が、預金保険で守られる上限に近づいている(1金融機関につき元本1,000万円とその利息までです)
カードを複数持つ理由の例
- メインが止まったときの予備がほしい
- 副業や事業の支払いを、家計と分けたい
- 大きな支払いが重なって、1枚の利用可能枠では足りない
生活費と貯金を分ける方法には、別の銀行に口座を作るほか、銀行の目的別口座を使う方法もあります。ドコモの銀行(旧・住信SBIネット銀行)には、1つの口座の中で用途ごとにお金を分けられる「目的別口座」という機能があります。私はこの機能で生活費と貯金を分けています。貯金のために口座を増やしたことはありません。似たしくみは他のネット銀行にもあります。
私自身は、普段使う口座とカードを、ドコモの銀行と三井住友カード(NL)の1組に絞っています。ほかに副業用の楽天銀行と楽天カード、住宅ローン返済用の口座があります。理由は「副業のお金を家計のお金と分ける」「ローンの引き落としを1か所にまとめる」の2つです。使い道がなくなった口座やカードは解約してきました。
何を残すか迷うときは、「銀行口座の選び方」と「クレジットカードの選び方」に基準を書いています。
解約する前にやること
口座とカードの断捨離は、順番を間違えると支払いが止まります。カードより先に口座を閉じると、そのカードの引き落としができません。
- 入金先と引き落とし先を変更する給与などの入金先は残す口座へ、固定費やサブスクの支払いは残すカードや口座へ切り替えます。
- カードを解約する継続中の支払いを移し終えたカードから解約します。締め日を過ぎて請求される利用分が残っていないか、明細を確認してから手続きします。解約の申し込み先と、電話手続きでつまずきやすい点を「クレジットカードの解約方法」にまとめています。
- 口座を解約する新しい口座で1回引き落としが済むのを待ってから、古いほうを閉じます。閉じたあとにその口座あてに振り込みがあると、お金は入らず振り込んだ人に返ります。給与の振込先を変え終えたか確かめてから、「銀行口座の解約方法」で必要なものを確認してください。
よくある質問
本当に銀行口座もクレカも1つずつでいいですか?
1つずつで管理できる人もいますが、使い方によって必要な数は変わります。普段の入出金やカード払いをまとめると、明細を確認する先は減らせます。会社の指定口座や副業用、予備用などは、用途に合わせて残します。
ポイントの取りこぼしがもったいなくないですか?
還元額の差よりも管理のしやすさを重視したい人には、支払いを1枚にまとめるのがおすすめです。還元率の高い店での支払いが多い場合は差が広がるので、「クレジットカードの選び方」の比較表で確かめてください。
今たくさん持っている場合、何から減らせばいいですか?
1年以上使っていない口座・カードから解約するのがおすすめです。これは公的な基準ではなく、私が減らすときに使っている目安です。今後引き落とされる利用分がないか、明細を確認してから手続きしてください。信用情報への影響とポイントの失効については、「クレジットカードの解約方法」で説明しています。
年会費が無料なら、持っていても損はないのでは?
お金は減りませんが、確認する項目は増えます。使わないカードの明細は確認しなくなるので、不正利用に気づくのが遅れます。無料期間が終わったり、無料の条件から外れたりすると、年会費が請求されても見落とします。持っていて損がないのは、自分が使う理由を言えるカードだけです。
まとめ
まずは普段使う口座と、支払いに使うカードを1つずつ選びます。残すものを決めたら入金先と引き落とし先を変更し、切り替わったのを確かめてから、カードを先に、口座を最後に解約してください。
※掲載内容は執筆時点(2026年9月)の情報です。各サービスの条件は変更される場合があります。お手続き前に必ず公式情報をご確認ください。
参考:日本クレジット協会「クレジットカード発行枚数調査」/預金保険機構/一般社団法人 全国銀行協会/JCB「キャッシュレスに関する総合調査」2025年度版

